80デイズ (http://www.herald.co.jp/official/around_the_world/index.shtml)

筆者は、子供の頃、「八十日間世界一周」を割と愛読していた記憶があります。
ちなみに、他は、「ロビンソンクルーソー漂流記」「大地」「次郎物語」「杜子春」あたりを繰り返し読んでいたような。


閑話休題
この映画は、その「八十日間世界一周」を題材にしたもの。そして、ジャッキー・チェン出演。
という訳で、マイナーそうではありましたが、頑張って、死守しました(笑)。


おなじみの話なので、内容は大きく割愛します。ちなみに、オチも大体原作どおりです。
筆者は、この話、(ストーリーより)世界観や雰囲気が好きな方なので、そういう意味では楽しめたのですが、映画としては、少し微妙でした。「ストーリーがある程度先に読めてる」という点で評価が辛くなる部分を差し引いたとしても。


何がって、まず、ドタバタしすぎ。80日間を2時間に詰め込む訳なので、ある程度は仕方ないと思うんですが、とにかくひっきりなしに舞台が移り変わり、めまぐるしすぎ。
じっくり考えながら見る人には、ひょっとすると、ついていくのに必死で、少しいっぱいいっぱい。
そもそも、世界地図が頭に入って無いと、その時点で、必死間違いなし(苦笑)。


あと、この手の話だと、「この道を行きたいけど危険すぎる。遠回りをすると無難だけど時間がかかりすぎる。」みたいな葛藤がありがちな展開と思うのですが、そういうシーンがほとんど無し。無い事自体は別に問題では無いはずなのですが、一つの物語として見ていると、初めての世界一周なのに観光旅行風にスマートに移動が進みすぎている感を受けて、やや雰囲気台無し。
お約束な展開として、警察やら、軍隊やらから追撃を受けて旅する羽目なわけですが、そもそも旅自体で苦労してるんだ!というのをもう少し演出して欲しかったような。


ただまぁ、その辺が気にならなければ(というか、土曜ワイド劇場に推理物ではなく、観光ネタを求めるような感覚で見るならば)、すんなり受け入れられる映画ではありますし、何より、ジャッキー物の通例として、計算されつくした(ように見える)アクションシーンが安定感あり、秀逸。
特に、ジャッキーの真剣なカンフーを久々に見られた気がして、そういう意味ではOKかな、と思います。