FXのススメ

為替変動で儲ける

「FX攻略.com」2月号の表紙に加藤夏希が登場する今日この頃。
筆者の今年度のFX所得は、結局、20万円を軽く超える事態に発展し、年初の確定申告が文字通り、ほぼ確定しました。


閑話休題
そんなFX(外国為替証拠金取引)で儲ける方法論は、大雑把に言うと、

の2つがあり、先週は、スワップで儲ける方法について考察しました。
という訳で、今週は、もう一つの為替変動で儲ける話など。


因みに、スワップで儲ける場合は必ずしも売買を繰り返さないで良いのですが、
為替変動を利用して儲けるには、必ず売買を繰り返すことになります。
従い、巷では、この手のスタイルを「トレード派」と称することがあるらしく、ここでは、以下、そう記載することにします。

スワップ派とトレード派の違い

本題に入る前に、まずは雑談から。
というか、トレードで勝つためには、


「最悪、保持し続けてもスワップで利益が得られるし。」


ではなく、両者の考え方の違いをきちんと整理することが重要だと、最近感じています。
でまぁ、ここはテストに出ますよ的な違いを思いつくままに並べると、以下の通り。

  1. スワップ派は、含み損の発生を前提におき、ゆとりを持って資金を準備する。
    一方、トレード派は含み損の回避を前提として、極力ゆとりを切り詰めて資金を投資する。
  2. 一般に、スワップ派は円高でのポジション取りが有利。
    一方のトレード派は、円高/円安、あまり関係なし。
  3. スワップ派は、レートが安定している通貨ペアが有利。
    トレード派は、レートが(激しく)変動する通貨ペアが有利。
  4. 年間のスワップ益は、おおむね予想可能。
    一方、年間のトレード益は、かなり予測が困難。
  5. 別の言い方をすると、スワップ益は利率に依存しやすく、或る意味、他人任せ。
    一方、トレード益は、チャートや世間動向の読み方など、個人の能力・性格に依存する部分がかなり大きい。
トレードで効率よく儲けるには

あまり難しい理屈はなく、

  1. 極力、業者に手数料を取られないようにしながら、
  2. できるだけ遊び金を作らずに、
  3. できるだけ安く買って、できるだけ高く売る(或いは、高く空売りして安く買い戻す)

という事だと思います(ぇ

業者の選択

好き勝手に選べばいいと思うのですが、

  1. 売値と買値の差額(スプレッド)が小さい
  2. 売買手数料が少ない(好ましくはゼロ)
  3. 約定のレスポンスが良い

の3点がポイントかと思います。


1,2はともかく、3はどこまで留意すべき事か、やや不明ですが、
暴落/暴騰に直面してみると、反応良く約定してくれる事が、とてもありがたいと痛感できます(笑)。

通貨の選択

基本的にはスプレッドが小さい通貨ペアが儲けやすいと思うのですが、
値動きが全くないと、そもそも儲ける機会自体が発生しません。
逆に言うと、多少スプレッドが大きくても、劇的な値動きがある通貨ペアなら、その方が儲けやすい時が多々あります。


因みに筆者は、
USD/JPYとGBP/JPYをメインにしつつ、時々、EUR/JPYとNZD/JPYを織り交ぜる感じで運用しています。


USD/JPYは、日々の値動きが少ないので、多く買って、こまめな決済を繰り返す感じ。
EUR/JPYとGBP/JPYは、日々、それなりに値動きしますので、底値付近で、少し買って、ある程度上がったところで決済。
そして、NZY/JPYは、底値付近でスワップ目的で仕入れて、でも、スワップがついたら、後は用済み…みたいな(ぉ


定番通貨があるというよりは、
各々の通貨の特徴を生かした売買方針が組み立てられるなら買い、無理なら買わない、
という事かと。

買い時の選択

為替変動で儲ける、という時点で、上がるか下がるかの予想が正しければ、必ず勝てる理屈になっています。


という訳で、値動きの予想に確信が持てた時だけ買います。

投資資金

理屈上は、含み損を完全回避できるならば、必要証拠金に毛が生えた程度の資金から、運用可。
例えば、1万通貨あたりの必要証拠金が2万円で、損切りラインを1円に取る場合は、最低3万円あればOKです。


逆の言い方をすると、先週例に挙げた12万円運用の場合、1万通貨あたりの必要証拠金が2万円なら、

  • 2万通貨購入:証拠金4万円、余剰8万円→損切りライン4円
  • 3万通貨購入:証拠金6万円、余剰6万円→損切りライン2円
  • 4万通貨購入:証拠金8万円、余剰4万円→損切りライン1円
  • 5万通貨購入:証拠金10万円、余剰2万円→損切りライン40銭

という事で、同じ12万円の用意でも、どれだけ通貨を購入するかは、自信のほどと相談…という事になります。

想定利回り

想定というか、期待利回りは、手腕に大きく左右されると思いますので、計算が困難です。
という訳で、先週算出した期待スワップ益と同等の成績(12万円運用で年間22,630円の利益)を得るという事が、どういう事かを、逆に計算してみます。


とりあえず、この年額を毎月の儲け額目標に焼き直しますと、月額1,886円です。
でまぁ、あとはこれをどうやって達成するか、という話になるのですが、
この辺は、

  • 1万通貨運用で、20銭の差分を1売買。
  • 4万通貨運用で、5銭の差分を1売買。
  • 2万通貨運用で、5銭の差分を2売買。
  • 2万通貨運用で、1銭の差分を10売買。

などなど、一言で「トレードで稼ぐ」と言っても、方法論は無限に存在しています。


しかしながら、ざっと書きならべてみた感じでは、損切りラインを1円以上に取る時点で、よほどのことがない限り、月額2,000円は楽勝かとw

運用特記事項

という訳で、トレードで「それなりに儲ける」のは、容易に思われる訳ですが、
「それなり以上」に儲けるのは、急に難易度が上がる気がします。


というか、損切りラインを4円も取っていれば、「5銭の値動きで利益確定」な事自身は、仮に値動きが一旦予想外の方向に動いたとしても、力技的に成立する気がします。
が、この10倍、100倍を儲けようとすると、時間に限りがある以上、値動き幅をそれなりに大きくとるか、あるいは、投資額をそれなりに増やさざるを得ず、いずれにしても、力技での成立が難しくなります。


少なくとも、大きな値動きは、小さな値動きほどの頻度では訪れず、
畢竟、取引量を増やして単位時間当たりの儲け効率を上げざるをえないのですが、
同じ4円の損切りラインでも、
含み損が4万円と4,000万円では、心理状況が変わるのが人の常。


利益を得ても、複利効果を狙って運用資金を増やしていくのは、緊張を伴い、
利益率を際限なく高めるためには、自分との闘いが必須。
自分に弱い人は、まず無理です(ぇ