レッドクリフ PartI (http://redcliff.jp/index.html)
毎年コンスタントに、週1本以上のペースで映画館に映画を見に行っている筆者は、
相当映画好きの人のように思われがちですが、
実際には、映画が好きというよりも、有意義なヒマつぶし法として選んでいるのが、たまたま映画なだけであり、
株式と外国為替の両市場が熱い
最近は、むしろ休日も市場検討に余念がなく、とても映画どころではなかったりします(自爆)。
という訳で、本日も、映画無く1日を終える勢いだった訳ですが、
ヴィッキー・チャオが出ている
この映画をスルーする事はできず、
いつ見に行くのか?というのが、この11月最大の課題(それはオーバー)となっていました。
で、結局、更新ネタがない事もあり、本日、観念して、レイトショーにトライした次第。
因みに、恒例、OSシネマズミント神戸。
閑話休題。
内容は、平たく言うと「三國志」で言う赤壁の戦い。
文字通り、「レッド・クリフ」です。
因みに、別の言い方で説明しますと、
80万の大軍を擁する魏の曹操の進軍を、
数に劣る蜀の劉備と呉の孫権が共同戦線を張る事で迎え撃つ話ですが、
時間の都合上、「PartI」では、肝心の水戦に至るまでw
筆者は、実のところ三国統一まで「三國志演義」を完全読破しており、
鐘会、文欽、諸葛誕、杜預といった武将の名前も、大体わかるレベルです。
従って、畢竟、そのレベル目線での感想にな上、
書きだすと止まらない気がします(汗)。
という訳で、以下、徒然なるままに、色々と視点を変えながら。
構成的な部分
肝心の水戦がないものの、小競り合いシーンは多発しており、
それは、「迫力」とは別の意味で、かなり見ごたえがありました。
また、「集う英雄」に焦点を当てて映画化されたフシがあるようですが、
それは確かに伝わってきた気がします。
特に、蜀の軍師諸葛孔明が、呉の若き英才周公瑾と会い、意見を一致させ、ともに魏に当たるシーンは、意味もなく気分が高揚し、
映画が終わる頃には、明日、秋葉原でDSかPSPの「三国志」のソフトを探そうという気分になってました(爆)。
余談ですが、何作かある中で、どれが一番お勧めなんでしょうか?<PSP版 or DS版「三国志」
ただ、初めに「魏の80万の大軍ありき」で話が始められたせいか、
感情移入が不完全燃焼で、
緊迫感が乏しいユルイ展開に成り下がって見えがちでした。
そういう意味では、曹操と劉備や孫氏の因縁話とかがあった方が、
良かった気がします。
また、「集う英雄」の裏返しとして、
誰にスポットを当てているのかわかりにくいまま映画を見る羽目だったのは、
意外とストレスがかかりました^^;
もっとも、一番気になったのは、
基本、呉と蜀のシーンを中心に進む中、
時々、魏のシーンになるたびに、
必ず曹操に、解説の字幕がルビ付きで出る
という、その心意気。
ぃゃ、多分、三国志を知らない人でも映画が十分楽しめるようにという、親切設計のつもりなのだと思うのですが、
最後まで、曹操の顔を覚えないで映画が終わる可能性がある
というのを製作者側から言うのは、どうなんだと…。
また、こんな基本的人物の名前にすらルビが付く事で、
画面の緊迫感が薄らぎ、むしろ、チープな感じがしてました^^;
題材的な部分
「赤壁」というのは、火計が功を奏した水戦が、一番の見どころのように思われがちですが、
筆者的には、
ともに天下に覇権を争う蜀と呉が、魏という難敵に対するために、共同戦線を張るという戦略を成功させたこと、
そして、知恵を絞る事で、寡兵で大軍を破る戦術を立案できた事こそが、見どころであり、
水戦での蜀・呉の勝利は単に、これらの結果でしかない…と捉えています。
絵的には、見ごたえがありそうですが^^;
従って、水戦がない「PartI」は、これもこれで題材としてアリだと思いますし、
むしろ、「PartII」よりもマトモかもしれないとすら思うのですが、
時間的都合なのか、このあたりのお膳立てに紆余曲折が乏しく、
往々にしてスマートに事が運びすぎている部分が、むしろつまらなく感じました。
史実とも「三國志演義」とも違っても良いので、
これはむしろ、同盟交渉が(大きく)難航したり、
曹操との、戦術の読み合戦が激しかったりした方が、
映画としては、もっと盛り上がった気がします。