クライマーズ・ハイ (http://climbershigh.gyao.jp/)
ダラダラと家に引きこもる週末にすっかり馴染んでしまった今日この頃ですが、
やっぱり、習性というのは恐ろしく、何も映画を見ないで週末を終える、というのが逆に不安になってしまい、
今日は、結局、この映画を見てきました。
因みに、三ノ宮界隈では、筆者一押しな、三宮シネフェニックス。
閑話休題。
内容は、23年前の8月に起きた、日航機墜落事故を題材とし、
地方新聞の記者らが、いかにして、スクープをモノにしようと必死になっていたか?
というあたり。
少し業界用語が飛び出るものの、内容自身は、そう難しくなく、
また、堤真一、堺雅人を始めとした面々の演技も安定しており、
ドラマとしては、普通に、ごく普通に、見られるものでした。
ただ、2時間25分と、最近にしては比較的長い映画なものの、
終わってみると、それでも“短い”という印象。
ぃゃ、それは美化した表現でして、
もっと端的に言うと、中途半端が多かった…気がします。
以下、一部ネタばれになりますが、
新聞社内での、各々の思惑の違いによる確執と協力が一つの見所ではあるものの、
映画では、
生死をさまよう知人の話と、社長と主人公の因縁話、
そして、昔を振り返る…という設定の為、現在の話(劇中では登山)
が並行して進みます。
が、原作をはしょりすぎているっぽく(筆者推定)、並行して進む話の意味が、よく分かりませんでした。
また、結局、墜落事故後、1週間ぐらい…のスパンについて話が展開される訳ですが、
全部で145分という事は、単純計算すると、各日の持ち時間が約20分。
新聞というのは、或る意味、その日その日で区切りがあるもので、
例えば、翌日では遅く意味がない記事…とかもある訳です。
そのような特性上、毎日毎日、違う展開になる為、
各日約20分ずつ…では(実際には、長短あったと思いますが)、
どうしても、その日その日の、ヒリヒリした戦争のような慌ただしさを描写するのに限界があり、
結果的に、毎日がダイジェストのような展開w
ここはもう少しエピソードを絞って、
その代わりに、もう少し丁寧に、ヒリヒリする緊迫感を描いた方が、
引きしまった映画になったような気がしました。
あとは、賛否両論あると思いますが、
結局、ほぼ新聞社内の話ばかりで、肝心の日航機墜落事故自身が、
あまり描写されていなかったのも、筆者は気になりました。
やりすぎると話が発散してしまい、さらに訳がわからなくなるので、
一概な事は言えませんが、ライバル紙の動向も、事故調査団の動向も、ほとんど無いと、
それはそれで、なんだか、井の中の蛙的なものがあり。。。
報道ライバルについては、途中、チョロンと、それっぽい2人組のシーンが何度かありましたが、
もう少し、ストーリーに絡むぐらいで、何かあった方が、良かったような気がしました。