親切なクムジャさん (http://kumuja-san.jp/)

今週公開開始の韓国映画です。
劇場版予告に割とインパクトが有り、映画自身は、ちょっとマイナーな感じで吉凶半々という気もしましたが、ゲーム三昧では体に悪かろうと思い、行ってみました。


内容は、誘拐犯の罪をかぶり、13年間もの長い間にわたって刑務所生活を送る羽目になったクムジャさんが、出所後、その罪を着せた輩に復讐する…というもの。


と言う訳で、ちょっとハラハラドキドキが続く展開だったり、韓国映画らしい、かなりシュールな流れを期待していましたが、少なくとも途中までは、どうも今ひとつ刺激に欠ける、地味な映画でした。
また、演出上、ところどころで、受刑時代の話が挿入されましたが、これが何故か、理解を深めるよりも、理解を妨げる方向で。
というより、いずれも、時間の都合上、エピソードが短すぎて、やや中途半端。チョイ役多すぎ。


そして、R-15とは言うものの、あまり大したシーンも無く、このまま終わるようだと、肩透かしだ…と思っていたところで、いきなり、最後の復讐が想像を絶する展開。まさに、韓国映画らしい、どぎついラストでした。
そして、最後を見て、少しだけ、「あぁ、なるほど、そういう映画だったのか…」という感じ。


だいぶ、賛否両論ありそうな映画でした。
一応、ラストを見ていると、さりげない伏線が色々あったようですが(というか、見ながら、あぁ、だから、ケーキ屋なんだ、とか、色々と思うところが有りました)、復讐に至るまでは特に起伏が無く、ちょっと冗長としすぎている感が。また、出所後の感情を押し殺したクムジャさんを見ていても、全然、感情移入ができないし…。
筆者的には、処世訓を得た気をしましたが、そういう物を期待して見に行った訳では無いので、やはり、少し肩透かし感が否めませんでした。


ところで、最後、クムジャさんの子供の養父達は、結局どうなったのでしょうか…?
というか、子供を取り返すべく、養父らがクムジャさん宅に押しかけてきたのはいいのですが、その後の結論が無いままに映画が終わってしまう、というのは、想定外でした。