楽しい日記のつけ方

日記における誇張

前回は、説明が中途半端で終わったような気がしたので、今回はその続き、というか、補足。


ちなみに、この連載では、以後、他人に公開前提なweb日記をイメージして話を進める。


他人に公開する事が前提となると、文字通り、他人が読んで面白い事が要求される。
では、“他人が読んで面白い”日記とは?


そのツボは多分、“自分が読んで面白いと思う”他人の日記の中にある。
…って、あまり回りくどい話をしても何なので、筆者の結論から言うと、それはおおよそ、過激な発言をしている日記だと思う。

では、そんな過激な日記を書くためにはどうしたらいいか。


とりあえず、感情の豊かな人は思ったままに書いておけばいいと思う。
それが他人受けするかどうか、様子を見てから微調整?しても遅くは無い。
が、そうではない一般大衆は、「思い立ったが吉日」的に日記を書き始めても、過激にならない。
根がそうなのだから、仕方が無い。


というわけで、一般的に他人が読んでも面白い日記を書くためには誇張を交えるのもやむをえない。
というのが、筆者の意見。


例を挙げる。


例えば筆者、こう見えて、実は毎朝の電車にお気に入りの女の子がいる…と仮定する。
もう、毎朝、その子に会うのが楽しみで、それだけのためにその電車に乗ってる…みたいな。
そして、その子とのドラマを日記に取り上げようと、したとする。


で、まずは、率直な感想を思ったままに綴る方針で書いてみる。

今日の彼女は白いTシャツが良く似合っていて、今日も最高でした。


十中八九、これは自然で正しい描写だと思うが、これではダメ。
方向性としては正しいし、何がどうカワイイのかも他人に分かる。
けど、日記的には多分ダメ。
他人が読んでも、「何が何だかさっぱりわかんないやー(二階堂君風)」で、面白くない。
これなら話題として取り上げない方がマシ。


では、どうするか。
筆者的には、例えばこんな感じにしてみると思う。

今日も彼女はかわいく、そんな彼女を見ていると魂が異次元に飛ばされそうなイキオイでした。


これが世間受けするかどうかは知らない。
というか、冷静に読めば、意味不明が多い。
でも、初めの例に比べれば、おそらく、明らかにイキオイが感じられる事だと思う。


しかも、余談であるが、ここで「聖闘士聖矢」の「双子座ジェミニのサガ」が「アナザー・ディメンジョン」という技を使っていた事を文章に絡めると、かなり聖矢ファンのハートをゲットできる。
或いは、魂が異次元に飛んだ様を「妄想」という形で創作すると、それだけで文章が膨らむ。


そうすると、日記にイキオイが感じられて、「面白い」と思ってもらいやすくなる。

これが、筆者の言うところの、「日記向け誇張」である。


言いたい事をまとめる。

  1. 読んで面白い他人の日記は、得てして過激な発言を書いている事が多い。
  2. というわけで、“他人が読んで面白い”日記を書くに当たっては、自分もある程度過激な発言を書く事が好ましい。
  3. 元々過激な人は、そのまま書いておけばいい。
  4. が、そうではない一般大衆は、或る程度の過激な誇張をしないと、他人的には面白味が無い(乏しい)。
  5. ちなみに、自分が過激な誇張をする事に抵抗のある人は、“他人が読んでもあまり面白いと思ってもらえない”日記になる事を覚悟する必要がある。


そして、この「誇張」の入れ具合は、自分のための日記と他人のための日記の割合から、各々で決定する問題になるのだと思う。


ちなみに、余談であるが、誇張とウソは違う。
日記にはウソはいけない。
ウソを書いた時点で、それは日記ではなく、小説。


あと、言動を誇張して日記にするのはいいが、日記のために言動を誇張するのは、多分本末転倒。
無理をすると書いていて面白くないので、誇張をするとしても、そういう無理はしない事を薦める。